2007年7月5日木曜日

シニアネット 『おいおい』  第585号 巻頭紹介

━━ senior citizen net ━━━━━ 2007/06/25━

  シニアネット 『おいおい』     第585号
 
━━━━━━━━━ 行動するシニアのための情報紙━━━

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 水ゆれて鳳凰堂へ蛇の首       阿波野 青畝

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 宇治平等院での昭和25年の作。水面を一匹の蛇が対岸の鳳凰堂の赤い建物へ向かってまっすぐに泳いでいる。蛇が進むにつれて,水紋が広がる。水面に写った鳳凰堂の影が「水ゆれて」いる。「蛇の首」が蛇の鎌首の様子を鮮明に表現した。水面を静かに進む蛇の姿が、名詞止により定着した。耳の聞こえない作者には、音をテーマにした句がある。この句も、音があり、音楽がある。
 鳳凰堂は、阿弥陀如来坐像を中央に安置して、左右には翼を広げたような廊がひろがる。その鳳凰の姿が池に映り美しい。奈良県生まれ。(1899-1992)。

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